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オリエンテーリングとは
このページをご覧になってオリエンテーリングに興味を持たれた方向けに、オリエンテーリングとはどんなものなのか、紹介します。実際にオリエンテーリングをやってみるには、という話も掲載しております。

なるべく詳しく説明したつもりですが、日頃からオリエンテーリングに慣れ親しんでいる我々にとっては当たり前のことで一般の方々にとっては当たり前でないことも多いかと思われます。質問等あれば遠慮なくお寄せ下さい。
1.オリエンテーリングというスポーツ
オリエンテーリング(orienteering)とは、競技者が地図上に表示されたいくつかの地点(コントロール)を、地図とコンパス(方位磁針)を使って可能な限り短時間で走破するスポーツです。大会によって各コントロールを回る順番を競技者が自由に選べるもの(スコアオリエンテーリング)と回る順番が大会の主催者によって指定されているもの(ポイントオリエンテーリング)がありますが、実際の大会開催回数としてはポイントオリエンテーリングが多く行われています。どちらの競技の場合にも各コントロール間の移動ルートは各競技者が自分で地図を見て決めることができます。ルートは道ばかりではなく、山の中の道の無い場所を突っ切ることもできます。オリエンテーリングで使う地図には道や等高線のほか、林の通りやすさ(通行可能度)や、岩・穴などの特徴物が詳細に記されています。これらを使って競技者自身が自分で一番良いと思うルートを選び、自分で地図を見てナビゲーションを行い、その合計所要時間によって順位を競います。
2.レクリエーションとしてのオリエンテーリングとの関係
このページをご覧になっている方の中には、オリエンテーリングと聞くとクイズなどに答えながら公園などを回るレクリエーションを思い浮かべる方も多いかと思います。これらはオリエンテーリングの普及のために行なっているものですが、本当のオリエンテーリングは山の中で行うよりハードなスポーツです。
3.オリエンテーリングの語源、OLという略語
オリエンテーリング関係のホームページなどを見ているとしばしば「OL」という単語に出くわします。これはオリエンテーリングの語源であるドイツ語の
Orientierungs Lauf の頭文字を取ったものです。 Office Lady を表すいわゆるOLとは何ら関係はありません。Orientierungs
は「方向を定める」、Laufは「走る」という意味で、2つ合わせて「方向を定めて走る」という意味になります。もちろん、このホームページのタイトルもここから取っています。オリエンテーリングとカタカナで書くのは長いので、オリエンテーリングクラブの名前や大会の名前などでしばしばこのOLの2文字が使われます。例えば、「多摩OL」は「多摩オリエンテーリングクラブ」の略、「京葉OLC」は「京葉オリエンテーリングクラブ」の略(CはClubの頭文字)、「東大OLK」は「東京大学オリエンテーリングクラブ」の略(Kはクラブのドイツ語綴りのKlubの頭文字)となります。
4.オリエンテーリングの開催地
オリエンテーリングは主に里山で行われます。危険を伴う3000m級の高山や岩場などで行うことはありません。たまに公園などで行うこともあります。北は北海道から南は九州まで、日本全国のいろいろなところで開催されます。ただ、西日本は藪が発達しているためにオリエンテーリングに向いた(山の中を自由自在に走り回れる)山林が少なく、どちらかと言うと東日本の方が多いです。オリエンテーリングを開催する山林を「テレイン」と呼びます。テレインと言ってもスキーで言うゲレンデのようにオリエンテーリング用に山が整備されているわけではなく、ただそこが調査されオリエンテーリング用の地図があるだけのふつうの山です。オリエンテーリングは地図があって地主の方の許可が得られればどこの山でも開催することができます。1つの大会で使うのは、1:10000ないし1:15000の縮尺の地図でA4〜A3の紙に収まる程度の範囲です。具体的な距離で言うならテレインの端から端までが5kmを超えることは稀です。このような範囲で短いもので1km強、長いもので10km強くらいのコースが組まれます。
具体的にどういうところでオリエンテーリングが開催されているかを知るには地図の森が参考になります。「自分の家のすぐ近くのこんなところにもテレインがあるんだ!」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。
5.オリエンテーリングの大会など
オリエンテーリングの大会や練習会はほぼ毎週末どこかで開催されています。これらの行事の情報はorienteering.comから入手することができます。ただ、小規模な練習会の中には全くの初心者の方が参加されることを想定していないものもありますので、事前に確認を取ってから行くことをお勧めします。大会と銘打っていて参加者が400人を超える規模の大会であればたいてい初心者の方が参加されることを想定していると思いますが、要項・プログラムをよく読めばたいていどこかに何か書いてありますので、それをよく読んで参加すると良いと思います。
特に初心者の方に親切な大会としては、毎年1月に東京都多摩地方や青梅・飯能周辺の里山で開催しているジュニアチャンピオン大会がお勧めです。このほか、多摩オリエンテーリングクラブでは、春から夏にかけておおよそ月1回ほど初心者向けの練習会を開催しております。
6.オリエンテーリングをやっている人々
オリエンテーリングをやる人をオリエンティア(orienteer)と言います。日本にオリエンティアが全部で何人いるのか、正確な数字は分かりませんが、大会などに頻繁に顔を出すオリエンティアの数はおおよそ1000人前後と思われます。オリエンティアという資格があるわけではありませんので、このホームページをご覧になっている皆様も実際にオリエンテーリングに参加すればその時点でオリエンティアとなります。山登りにおけるハイカーと同じような意味と思っていただければ良いと思います。
オリエンティアの層は幅広く、小中学生から70過ぎの方まで、また学生、会社員、研究者、学校の先生、定年退職後の方々、主婦の方々など、様々な方々がいらっしゃいます。
日頃から活動的にオリエンテーリングをやっている人はたいていどこかのオリエンテーリングクラブに入っています。オリエンテーリングクラブには大きく分けて地域クラブと学校のクラブがあります。地域クラブはどなたでもどこのクラブにでも加入できますが、現実的な活動のしやすさを考えて自分の家に比較的近いエリアを中心に活動しているクラブに入る方が多いようです。例えば多摩オリエンテーリングクラブは東京都多摩地方や、神奈川・埼玉県の西の方にお住まいの方々が多く加入されています。ただし、規則上の制約があるわけではありませんので、例えば札幌オリエンテーリングクラブ(←実際にはこんなクラブは存在しません!)に沖縄の方が加入することも可能です。実際、多摩オリエンテーリングクラブにも海外にお住まいの方がいらっしゃいます。
一方、学校のクラブとしては大学や中学・高校のオリエンテーリングクラブがあります。これらは自分の所属する大学のオリエンテーリングクラブに加入するのが原則です。すべての学校にオリエンテーリングクラブがあるわけではありませんので、学生の方であっても自分の所属する学校にオリエンテーリングクラブがない場合には地域クラブへの加入を検討されるのが良いかと思います。また、学校によっては昔オリエンテーリングクラブがあったけど今は人数が減ってつぶれてしまったという学校も多く存在します。そのようなクラブの多くはより人数の多い大きなクラブと合同で活動していた場合が多いので、そのあたりの情報をうまく入手できた場合にはそのクラブに声をかけてみるのも良いかもしれません。
各クラブへのリンクはこちらからご利用になれます。
7.オリエンテーリングのコース
オリエンテーリングは自分で地図を見てルートを決めナビゲーションをしながら進むところに大きな醍醐味があります。ところが、もし前に一度走ったことのあるコースを2度目に走る人がいたとしたら、その人は走る前から記憶をたどって走れてしまうため、オリエンテーリングの面白みが薄れてしまいます。そこで、オリエンテーリングの大会では、同じテレインで大会をやる場合であっても大会ごとにコースを変えます。具体的には、大会のたびにスタート位置やゴール位置、コントロールの位置などを変更し、ポイントオリエンテーリングの場合にはその回る方向も前の大会とはなるべく異なるように指定します。こうすることで一度入ったことのある山林であっても初めて入る山林と同じようにプランニングとナビゲーションを楽しむことが可能となります。
8.オリエンテーリングのクラス分け
前述の通り、オリエンティアの中には老若男女様々な方がいらっしゃいます。これらの方々がもし同じコースを走るとしたら、ある選手にとっては体力的あるいはコースの難易度的にきつすぎるけど別の選手にとっては物足りないという問題が起こります。また、小中学生や年配の方々や女性や初心者の方々には表彰されるチャンスが少なくなってしまったりします。このような問題を避けるため、オリエンテーリングの大会においては参加者の年齢・性別・体力水準・熟練度などに応じてクラス分けが行われ、各選手が自分に合ったクラスに参加することができます。当然のことながら、お年寄り向きのクラスは短めに、初心者向きのクラスは易しく、等の配慮がなされています。クラス分けの仕方には日本全国共通のルールがあり、小規模な練習会などを除けばたいていこのルールに従ってクラス分けがなされています。このクラス分けのルールは次のようになっています。
- 性別によるクラス分け
- 年齢によるクラス分け
- 年齢は当該年度(4月1日〜翌年3月31日)内に到達する年齢(すなわち、3月31日現在の年齢)とする。
- 20歳以下では年齢の上限を、21歳から上では年齢の下限を数字で表す
(例)18=18歳以下、35=35歳以上
- 21歳以上のクラスにおいては、自分の年齢よりも若いクラスに出場できる
20歳以下のクラスについては学年(小学生、中学生、高校生、大学1・2年)を基本とするが、一部、年長のクラスに参加できる。
(例)18,20,21,35の4つのクラスが存在する場合
- 36歳の選手は35,21のいずれのクラスにも参加可能
- 17歳の選手は18に出場するのを基本とするが、大会によっては20に出場することも可能である。
- 技能レベル(オリエンテーリングの習熟度)によるクラス分け
- E=エリート、A=上級者、B=中級者
- このほか、規則には定められていませんが、慣例として以下の記号がよく使われます。
N=初級者(個人)、G=グループ、F=大学入学1年目の新人
- 距離によるクラス分け
これらの記号を組み合わせて、例えばWEは女子のエリート、M21Aは男子上級者で21歳以上、M35Bは男子中級者で35歳以上、WFは女子の大学1年生の新人、といった具合にクラス分けが行われます。
大学生でない初心者の方であればNの付くクラスにさんかされるのが無難でしょう。
9.オリエンテーリングの計時・コントロール通過証明システム
オリエンテーリングは地図上の決められた地点を可能な限り短時間で走破するスポーツですが、マラソンと違ってレース中常に役員が監視しているわけではありませんので、実際に決められた地点に行ったことを役員に対して証明するシステムが必要になります。どのようにして証明するかと言うと、専用の紙又は電子器具を持って走り、コントロールに置いてある器具を使ってそれらにパンチしてくるのです。
これにはいくつかの種類があります。まず1つはコントロールカード(CC)と呼ばれる、耐水性の紙に枠が書かれたものを持って走る場合です。この場合、コントロールには洗濯ばさみに針をつけたようなもの(パンチと言う)が置いてあるので、それを使ってCCの対応する枠にパンチをします。パンチには針がいくつか付いていますが、その付き方のパターンはコントロールによって異なるため、CCにパンチしたときにできる穴の形も異なるわけです。
2つ目は電子器具を持って走る場合で、EMITとSIと呼ばれる2種類のシステムがあります。いずれの場合もEMITカード(E-card)ないしはSIチップ(SIカード)と呼ばれる小さな器具を持って走り、コントロールにおいてある専用のユニットにはめこむことでコントロール通過証明になります。また、電子器具を用いる場合には計時もこれによって行われる場合が多いです。
10.オリエンテーリングの競技の実際
オリエンテーリングの中でも最も多く行われているポイントオリエンテーリングを例に、競技の流れを説明します。
オリエンテーリングの大会では、競技自体は山の中でやりますが、着替えたり荷物を置いておいたりするために体育館や広場などが大会会場として用意されています。そこで着替えて誘導に従ってスタートに向かいます。誘導はテープ誘導と呼ばれるすずらんテープによる誘導の場合(すずらんテープをたどっていくとスタート地点に到着します)や、看板による誘導の場合などがあり、プログラムに明記されます。スタート地区では選手はある一定の時間間隔(多くの場合は1分間隔)でスタートします。これは、オリエンテーリングではルートを自分で決めてたどるところに面白みがあるわけですが、もし全員が同時にスタートしてしまったら何となくみんなの行く方に行くという現象が起こってしまうので、これを避けるためにあえてスタート時刻をずらしているわけです。スタート時刻は乱数ないしはくじ引き等によって決められ、プログラムで指定されます。事前申込をせずに当日飛び入りで参加した場合には受付でスタート時刻を指定されます。なお、クラスごとにコースが異なるので、別のクラスの選手は何人かずつ同時にスタートします。
さらに、多くの場合、スタートしてからしばらく(スタート地区から見えなくなるまで)テープ誘導をたどります。これは、前の選手が走っていく方向を次の選手が見れないようにするための対策です。テープ誘導に沿ってたどっていくとやがて誘導が終わり、コントロールフラッグが現れます。ここが地図上の△で示されたスタート地点です。ここから地図上で指定された順番に、間のルートは自分で決めてコントロールを回ります。最後のコントロールを取ってからは再びテープ誘導があり、これをたどっていくとゴールにたどり着きます。ゴールでは自分で電子器具をユニットにはめ込んだ時刻をゴール時刻とする場合(パンチングフィニッシュ)と、計時線を走り抜けた時刻をゴール時刻とする場合があります。ゴールから会場までは再びテープ誘導をたどって戻ります。たまに会場がゴールになっている場合もあります。
もし、地図上で指定されたコントロールを正しい順番で回ってこなかった場合には失格となります。オリエンテーリングの大会ではいろいろなクラスのために複数のコースが用意されますので、自分の行くべきコントロールではない別のクラス用のコントロールが近くにあったりします。これは地図上に書かれた番号とコントロールフラッグないしは器具に書かれた番号とを照合することで確認できますが、この作業を怠って別のクラスのコントロールにパンチしてきてしまうと失格となります。ただし、別のクラスのコントロールに誤ってパンチしてしまっても、あとから気づいて自分が行くべきコントロールに向かい、そこからやり直せば失格とはなりません。このほかに失格となるケースとしては、コースを見間違えて途中のコントロールを飛ばしてしまった場合、コントロールには行ったけどパンチするのを忘れた場合、途中でCCやEMITカードなどを紛失してしまった場合などが挙げられます。電子器具を使う場合には失格か否かはゴールした時点で即座に分かりますが、CCを使う場合には穴の開き方を人が目で見てチェックするので分かるまでにしばらく時間がかかります。
オリエンテーリングは一定間隔ずつ時刻をずらしてスタートしますので、ゴールした時点では順位が分かりません。大会会場ではその時点での順位と未帰還者数が順次張り出され、更新されていきます。最後のスタートの選手がスタートしてからの経過時間が自分のレースタイムよりも長くなった時点で自分の順位が確定します。
11.大会参加への流れ
実際にオリエンテーリングをやってみたいと思ったら、まずはorienteering.comを見るのが良いと思います。もし入りたいオリエンテーリングクラブなどがあるのであれば各クラブのホームページを見てみるのも良いかもしれません。orienteering.comには大会情報が日程順に掲載されていますので、それをクリックして大会ページを開きます。
初めてご覧になる方はあまりに多くの大会があってどれに参加したら良いか困ってしまうことでしょう。どの大会がどういう性質のものなのかについてはここ(作成中)にまとめましたのでこれも参考にしてみて下さい。
ここでは例として、2006年1月22日に開催された第23回ジュニアチャンピオン大会に参加したいと思った場合の大会参加の流れを説明します(注:この大会は既に終了した大会です。あくまで例として使用させていただきます)。大会のホームページを開くと左側のフレームに「大会要項」の項目があるのが分かります。オリエンテーリングではまず最初に(数ヶ月前〜1ヶ月前くらい)大会要項によって参加者を募集し、大会が近づいたら(おおよそ1週間前)プログラムによって詳細な案内が行われます。プログラムが出た段階ではすでに事前申込は締め切られていますが、多くの場合、当日参加も可能です。ここでは要項を見て事前申込をする場合を説明します。第23回ジュニアチャンピオン大会の要項には初心者向けのものも用意されていますが、このような大会はごくごく一部に限られますので、ここではあえてオリエンティア向けの要項を使って説明します。オリエンティア向け要項をクリックして開くと大会名の下の行に「初心者説明所完備!〜初心者に優しい大会をめざします。」と書かれているのが分かります。このような文言が書かれているか否かを確かめてから参加することが大切で、これを確認せずに申し込んでしまうと実は全くの初心者を想定していない大会だった、ということになり兼ねないので注意が必要です。
次に見るべきものは開催地です。第23回ジュニアチャンピオン大会の場合、会場は「八王子市加住市民センター(東京都八王子市加住町)」と書かれていますので、もし八王子市民の方やその近隣の市町村にお住まいの方であれば容易に参加できることになります。逆に、例えば仙台にお住まいの方や大阪にお住まいの方であれば、さすがに東京都は遠いだろうと思われると思います。orienteering.comには北は北海道から西は九州まで、日本全国の大会情報が一手に集められていますので、開催地には注意が必要です。
初心者の方が戸惑われるのはクラスだと思いますが、たいていの大規模な大会では慣例に従ってNの付くクラスが初心者クラスとなりますので、Nの付くクラスに参加されるのが良いと思います。もちろん、大会ごとにまちまちですので必ず要項をよく読んで下さい。第23回ジュニアチャンピオン大会の場合、クラス名の列記された部分の下に※印がついてこう書かれています。「J=ジュニア M=男性 W=女性 L=ロング S=ショート E=エリート A=上級者 B=中級者 N=初心者 R=ランナー」。ですから、例えば男性の初心者の方であればMNクラスに申し込めば良いことが分かります。
参加費については、クラスごとに料金が決まっており、これに加えてさまざまなオプションの料金(E-cardレンタル料、プログラム・成績表郵送を希望する場合はその郵送料、早割りや遅れエントリーの割増し料金、駐車券が必要な場合はその料金など)があります。これらの合計額を間違いのないように正確に払い込む必要があります。なお、参加費が不足していた場合や余分に払ってしまった場合には大会当日に受付でその差額の分の支払いないしは払い戻しを行うことになります。なお、CCを使う場合にはレンタル料はかかりませんが、E-card,SIの場合にはたいていレンタル料がかかりますので注意して下さい。どのパンチングシステムを用いるかは、最初の方で「競技形式」あるいは「パンチングシステム」などの項目に小さく書かれています。プログラム・成績表についてはたいていはWEB上に同じものが掲載されます。あとは要項をよく読めば問題なく申し込めると思います。
